本文へスキップ
Claude Media
Claude Code v2.1.117 — Opus 4.7の/context誤計算修正と、Glob/Grepのネイティブ内蔵化

Claude Code v2.1.117 — Opus 4.7の/context誤計算修正と、Glob/Grepのネイティブ内蔵化

Claude Code v2.1.117はOpus 4.7の/context計算が200K基準で誤っていた不具合を修正し、Glob/Grepをbfs/ugrepとしてBash内蔵化、Pro/MaxでOpus 4.6/Sonnet 4.6のdefault effortをhighに引き上げました。

読了目安 約8

このリリースで何ができるようになるか

Claude Code v2.1.117は、長文コンテキスト・既定の思考強度・検索ツール基盤の3つに同時に手を入れた密度の濃いリリースです。

  • Opus 4.7セッションの /context が本来の1Mコンテキスト基準で計算されるよう修正(従来は200K基準で計算され、表示が膨らんでautocompactが早めに発動していた)
  • macOS / Linuxネイティブビルドで Glob / Grep ツールが廃止され、Bash経由で bfs / ugrep を呼ぶ構成に変更(ツール往復が減り、検索ヘビーなタスクの実時間とトークン消費が縮む)
  • Pro / MaxプランのOpus 4.6 / Sonnet 4.6で既定のeffortが medium から high に引き上げ(明示指定なしユーザーは本版以降highが既定)

直前のv2.1.116/resume 高速化とKittyプロトコル系の修正に寄っていたのに対し、本版はモデル基盤と検索ツールに踏み込む内容です。

あなたの開発フローはどう変わるか

Opus 4.7で大規模リポジトリを扱っているチーム

Opus 4.7はネイティブ1Mコンテキストを持つモデルですが、本版以前は /context の使用率を200K基準で計算していました。実際は1Mのうち30% しか使っていなくても表示が150% に達し、必要のないautocompactが早めに走って、長文コンテキストを使い切る前に要約化されて重要な詳細が落ちるケースがありました。本版で計算が1M基準に揃うため、/context 表示に余裕が見え、autocompactの発動頻度も下がる想定です。

Pro / MaxプランでOpus 4.6 / Sonnet 4.6を常用しているユーザー

明示的にeffortを指定していないセッションは、本版以降 high で動きます。多段推論を要するタスク(大規模リファクタ、設計判断、複雑なデバッグ)では精度が上がりやすくなる一方、初動レイテンシは体感差が出るレベルまで伸びる可能性があります。

CI / 自動化で print モードやSDK経由で medium 前提に組まれたtimeout / 並列度は、high シフトで時間切れになるケースが起きえます。本版を取り込む前後で、自動化パイプラインの所要時間を一度比較しておくと安全です。

macOS / Linuxネイティブビルドで検索ヘビーなタスクを回しているユーザー

GlobGrep の独立ツールが廃止され、Bashツール経由で bfs(並列ファイル検索)と ugrep(高速grep)を直接叩く構成になりました。Agentループはツール1回ごとに「推論 → ツール → 結果を戻す → 次の推論」のターンが挟まるため、bfs ... | ugrep ... のようにBash 1発で書けるようになると、推論ターン自体が削減され、トークンと実時間の両方が縮みます。Windows / npm-installedビルドは従来どおりで、影響は受けません。

--agent でメインスレッド起動しているチーム

Agent frontmatterの mcpServers: 定義がメインスレッドエージェントとして --agent 起動した際にもロードされるようになりました。MCP依存込みのSubagent設計が .agent.md の中だけで完結しやすくなります。Forked subagentsも CLAUDE_CODE_FORK_SUBAGENT=1 で外部ビルド(npm配布版など)からも有効化できるようになっています。

企業 / 管理運用

managed-settingsblockedMarketplacesstrictKnownMarketplaces が、plugin install / update / refresh / autoupdate のすべての経路で強制されるようになりました。「特定経路だけブロックが効かない」という抜け穴が塞がれた形です。OpenTelemetry側では user_prompt イベントに command_name / command_source が、cost.usage / token.usage / api_request / api_error には effort 属性が追加され、effort別のコスト / レイテンシ可視化が組みやすくなりました。

主な変更点

モデル / コンテキスト

  • Opus 4.7の /context 計算が200K基準で行われ、表示とautocompact発動が過大化していた不具合を修正(本来の1M基準で計算)
  • Pro / MaxプランのOpus 4.6 / Sonnet 4.6で既定effortを mediumhigh に変更

Subagent / Agentセッション

  • CLAUDE_CODE_FORK_SUBAGENT=1 でForked subagentsを外部ビルドからも有効化可能に
  • Agent frontmatterの mcpServers--agent でのメインスレッドエージェント起動時もロードされる
  • subagentとSDK MCPサーバの再構成接続が直列ではなく並列実行に
  • /model で選んだモデルが、プロジェクトpinが異なる場合でも再起動を跨いで維持される。アクティブモデルがプロジェクト由来かmanaged-settings由来かを起動ヘッダーに表示
  • /resume が古く巨大なセッションを再読み込み前に要約するか提案(--resume 既存挙動に揃える)
  • ローカル + claude.ai MCPサーバ併用時の起動が並列接続で高速化(既定)

ネイティブビルド / Plugin / Managed settings

  • macOS / Linuxネイティブビルドで Glob / Grep を廃止し、Bash経由の bfs / ugrep に置き換え(Windows / npm配布ビルドは従来どおり)
  • Windows: where.exe の実行ファイル探索をプロセス単位でキャッシュし、サブプロセス起動が軽くなる
  • plugin install がインストール済みプラグインに対しても、不足依存があれば追加インストール
  • Plugin依存エラーが「not installed + インストールヒント」表示に。claude plugin marketplace add が不足依存を設定済みマーケットプレイスから自動解決
  • managed-settingsblockedMarketplaces / strictKnownMarketplacesplugin install / update / refresh / autoupdate のすべての経路で強制
  • Advisor Tool(experimental): 「experimental」ラベル / learn-moreリンク / 起動通知を追加。「Advisor tool result content could not be processed」で詰まる不具合も修正
  • cleanupPeriodDays の保持掃除が ~/.claude/tasks/ / ~/.claude/shell-snapshots/ / ~/.claude/backups/ も対象に

観測 / OpenTelemetry

  • user_prompt イベントに command_name / command_source 追加(スラッシュコマンド対応)
  • cost.usage / token.usage / api_request / api_erroreffort 属性追加(effort対応モデルのみ)
  • カスタム / MCPコマンド名は OTEL_LOG_TOOL_DETAILS=1 未設定時はredact

修正

  • Plain-CLI OAuthセッションがアクセストークン期限切れで「Please run /login」になり死んでいた問題を、401受信時の受動リフレッシュで修正
  • WebFetch が大きいHTMLページでHTML→Markdown変換前にハングしていた問題を、入力truncateで修正
  • HTTP 204 No Contentをプロキシが返したときに TypeError でクラッシュしていた問題を、明確なエラー表示に修正
  • CLAUDE_CODE_OAUTH_TOKEN 環境変数で起動したセッションが、トークン期限切れで /login を実行しても効かない問題を修正
  • プロンプト入力undo(Ctrl+_)が直後に効かない / undo 1ステップずつスキップする問題を修正
  • 低速接続でキー名が連結文字列として届く際のescape / return誤発火を修正
  • Bun環境下で NO_PROXY がremote APIリクエストに効かない問題を修正
  • SDKの reload_plugins がユーザー MCPサーバを直列で再接続していた問題を修正
  • Bedrock application-inference-profileでOpus 4.7 + thinking無効の組み合わせが400を返す問題を修正
  • MCP elicitation/create がprint/SDKモードでturn途中にサーバ接続完了する場合に自動キャンセルされる問題を修正
  • 別モデルで動くsubagentがファイル読み取りをmalwareと誤警告する問題を修正
  • バックグラウンドタスク存在時にLinuxでidle再描画ループが発生しメモリが膨らむ問題を修正
  • VS Code: 「Manage Plugins」パネルが大規模マーケットプレイス複数構成で壊れる問題を修正

ネイティブGlob/Grep内蔵が告げる「ツール基盤のネイティブ化」フェーズ

本版で最も構造的な変化は、Glob / Grep ツールの廃止とBash内蔵 bfs / ugrep への統合です。Agentループは「推論 → ツール → 結果を戻す → 次の推論」と推論ステップが挟まるため、細かい検索を繰り返すと累積コストが嵩みます。Bash 1発で bfs ... | ugrep ... と書けるようになると、推論ターン自体が削減できます。ネイティブビルドなら静的リンク済みのC/C++ ツールを直接埋め込めるため、npm配布のサイズ / ライセンス制約に縛られません。

v2.1.113のネイティブバイナリ化から本版の bfs / ugrep 内蔵までの流れを並べると、Claude Codeが「LLM中心のツール実行器」から「システムプログラムを内蔵したAIランタイム」へ寄せている方向が見えてきます。jq / fd / fzf 系の内蔵化が将来あり得る世界観で、Agent設計の方針も「ツールを呼ばせる」から「Bashに処理を詰める」へ動いていく可能性があります。

既定effort引き上げが運用コストに与える影響

Pro / Max + Opus 4.6 / Sonnet 4.6を使うユーザー全員が、明示設定していなければ本版以降 high で動きます。extended thinking予算が増えるため、多段推論タスクの精度が上がりやすくなる一方、トレードオフが3つあります。

観点影響
回答品質多段推論・コード生成で精度が上がりやすい
初動レイテンシ体感差が出るレベルまで伸びる可能性
5時間 / 週次の使用量カウント増える方向。プラン上限に当たる頻度が上がるケースもあり

CI / 自動化で print モードやSDKを medium 前提でチューニング済みの場合、本版でtimeout連発に転じる可能性があるため、本版適用後にバッチ所要時間を一度測り直しておくと安全です。OpenTelemetryに effort 属性が同時に追加されたタイミングを踏まえると、Anthropic側が「effort別の運用可視化を始められる」設計を想定して既定値を引き上げた、と読むこともできます。

まとめ

  • Opus 4.7 + 1Mコンテキスト運用: /context 誤計算と早期autocompactが解消され、長文セッションの体験が変わります
  • Plain-CLI OAuth / Bedrock + Opus 4.7利用: 専用の修正が乗り、トークン期限切れや400エラーの摩擦が解消します
  • Pro / Max + Opus 4.6 / Sonnet 4.6常用は推奨(挙動確認): 既定effortがhighに上がるため、自動化のタイムアウトを再確認
  • macOS / Linuxネイティブビルドで検索を多用するチームは推奨: bfs / ugrep 内蔵の恩恵が直接出る
  • 企業 / 組織のmanaged-settings運用は推奨: マーケットプレイス遮断系が全経路で揃う
  • Windows / npm配布ビルドのみのユーザーは任意: ネイティブツール内蔵は対象外だが、OAuth / 権限まわりの修正は共通

更新は claude update で取得できます。

この記事を共有:XLinkedIn