Claude Code v2.1.72 — /plan即時起動とSDK query() キャッシュ修正で入力トークン削減
Claude Code v2.1.72は/plan引数渡し、ExitWorktree追加、effort段階の再整理、SDK query()のプロンプトキャッシュ不整合修正(入力トークン最大12分の1)など51項目の中規模リリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.72は、新機能・改善・修正あわせて51項目の中規模リリースです。日常的に触れる場所の摩擦を同時に削りにきた性格の更新内容で、SDK運用者には実質的な金額インパクトのある修正も含まれます。
- SDK
query()のプロンプトキャッシュ不整合を修正、入力トークンが最大12分の1に(API課金ベースでSDKを回している運用に直接効く) /planに引数を直接渡してプランモードに即入れる(例:/plan fix the auth bug、頭の中でタスクが固まっている場面で1往復節約)ExitWorktreetool追加とCLAUDE_CODE_DISABLE_CRON環境変数追加(worktree出口の明示化、cronジョブのセッション中断)- effort段階がlow / medium / highに整理(maxは廃止、表示は永続アイコンから短い通知 + 新シンボル○ ◐ ●に)
lsof/pgrep/fd/fdfind/tput/ssがbash自動承認に追加(プロセス・ポート・ファイル検索の調査が中断されない)
直前のv2.1.71が/loopとcronによる繰り返し実行を持ち込んだのに対し、本版は繰り返し実行を常用させる前段の足場固めを進める性格です。
あなたの開発フローはどう変わるか
SDK query()を使ってAPI課金を払っている運用
プロンプトキャッシュ不整合の修正で、入力トークンが最大12分の1に下がります。SDKを継続的に呼び出している運用ほど直接金額に効くため、更新後にトークン量を一度確認しておくと修正の効きが見えます。プロンプトキャッシュは長時間 / 反復的なワークフローでコストを下げる仕組みのため、月次のAPI課金が顕著に変わる可能性があります。
plan modeを多用するケース
/planが引数付きで起動できるようになりました。/plan fix the auth bugのように書けば、コマンドを叩いた瞬間にプランモードへ入り、そのまま計画生成が走ります。これまで/planを叩いてから目的をタイプしていた往復が1手減ります。/forkも含めplan周りは直前のv2.1.71で安定化が進んだ流れの上にある改善です。
worktreeを行き来する運用
v2.1.49で入ったEnterWorktreeの対になるExitWorktreetoolが追加され、worktreeセッションから元のセッションへ戻す出口がtoolとして明示されました。worktreeを行き来する運用が前提になってきたことを反映する変更です。Task tool再開時にcwdが戻らない問題、通知にworktreePath / worktreeBranchが欠ける問題も修正されています。
長時間セッションでcronジョブを動かしているケース
CLAUDE_CODE_DISABLE_CRON環境変数が追加され、スケジュールされたcronジョブをセッション途中で即時停止できるようになりました。長時間セッションで背後のスケジュールタスクが邪魔になる場面で、セッション自体を終了せずブレーキを踏める手段が増えます。直前のv2.1.71で入った /loopとcronスケジューリングと組み合わせて使う場合の停止導線です。
調査作業中のbash承認プロンプトに詰まっていたケース
lsof / pgrep / ss / fd / fdfind / tputがbash自動承認に追加されました。プロセス・ポート・ソケットの調査、findの高速代替、端末機能の問い合わせなど、副作用がなく権限プロンプトが出るたびに手が止まっていたコマンド群です。調査フェーズの会話が途切れにくくなります。
/copyをSSH越しに使っているケース
/copyにwキーが追加され、フォーカス中の選択範囲をクリップボードを介さず直接ファイルへ書き出せるようになりました。SSH越しの作業ではクリップボード共有がブローカー頼みになりがちで、その経路を迂回できる細かいが効く改善です。
effort段階を意識的に切り替えるケース
effortの段階がlow / medium / highの3段に整理され、maxは廃止されました。UI表現も永続アイコンから短い通知メッセージ + 新シンボル(○ ◐ ●)に寄せられています。/effort autoでデフォルトに戻せます。直前のv2.1.68でultrathinkが再導入された流れの中で、本版は段階数を整理してUI占有を減らす方向の引き算になっています。
並列セッションで作業するケース
上矢印履歴が現在のセッションのメッセージを優先表示するようになりました。並列セッションで過去のプロンプトが混ざって出ていた状況が改善します。/clearがバックグラウンドagent / bashタスクまで殺していた挙動も修正され、以後は前景タスクのみクリアされます。
plugin / marketplace利用(特にWindows + OneDrive)
複合バグがまとめて修正されました。Windows + OneDriveでのEEXISTインストール失敗、project-scope installがある時にmarketplaceがuser-scope installを止める問題、CLAUDE_CODE_PLUGIN_CACHE_DIRがリテラル~ディレクトリを作る問題、marketplace専用フィールド入りplugin.jsonが読み込めない問題が対象です。Azure DevOps / AWS CodeCommitなど.gitサフィックスなしのgit URLも通るようになりました。
VS Code拡張ユーザー
入力欄の枠線にeffortレベルインジケータが表示されるようになり、vscode://anthropic.claude-code/openURIハンドラが追加されました。promptとsessionクエリ付きで新規タブを開けるため、ショートカットランチャーや自作スクリプトからの導線設計に使えます。Shift+Enterが改行ではなく送信になる旧キーバインド環境の挙動、統合ターミナルのスクロール速度がネイティブと揃わない問題も修正されています。
主な変更点
新機能・追加
/planに説明引数:/plan fix the auth bugでプランモードに即入るExitWorktreetool:EnterWorktreeセッションを離れる出口CLAUDE_CODE_DISABLE_CRON環境変数: スケジュールされたcronジョブをセッション中で即停止/copyにwキー: フォーカス中の選択範囲を直接ファイルへ書き出し- bash自動承認に追加:
lsof/pgrep/tput/ss/fd/fdfind - Agent toolに
modelパラメータ復活(呼び出し単位でモデル上書き) - VS Code: 入力欄枠線にeffortインジケータ
- VS Code:
vscode://anthropic.claude-code/openURIハンドラ(prompt/sessionクエリ対応)
改善
- effort段階を
low / medium / highに簡素化(max廃止、シンボル○ ◐ ●に変更、/effort autoでデフォルト復帰) /configのキー操作整理(Escapeでキャンセル、Enterで保存して閉じる、Spaceでトグル)- 上矢印履歴が並列セッション時に現在のセッションのメッセージを優先表示
- 音声入力の転写精度向上(repo名、
regex/OAuth/JSON等の開発用語) - bashコマンドパーサをネイティブモジュール化(起動高速化 + メモリリーク解消)
- バンドルサイズを約510 KB削減
CLAUDE.mdのHTMLコメント(<!-- ... -->)が自動注入時にClaudeから不可視に(Read時は従来通り)- marketplace git URLが
.gitサフィックスなしでも通る(Azure DevOps / AWS CodeCommit対応)
バグ修正(SDK / パフォーマンス)
-
SDK
query()のプロンプトキャッシュ不整合を修正、入力トークン最大12分の1 - 長時間セッションのCPU利用効率を改善
- bashパースのネイティブ化に伴うメモリリーク解消
バグ修正(セッション・コンテキスト)
--continueが--compact後に最新地点から再開しない問題を修正--effortCLIフラグが起動時に無関係な設定書き込みでリセットされる問題を修正/clearがバックグラウンドagent / bashタスクまで殺していた挙動を修正(以後は前景タスクのみ)- バックグラウンド化したCtrl+Bクエリがtranscriptを失う /
/clear後の新会話を破損する問題を修正 - worktree隔離が崩れる問題(Task tool再開時にcwdが戻らない、通知に
worktreePath/worktreeBranch欠落)を修正 /modelがClaudeの作業中に結果を表示しない問題を修正
バグ修正(権限 / サンドボックス)
- 一部のファイル書き込みがプロンプトなしで通っていた穴を修正
/tmp/claude/等のallowlistディレクトリへのリダイレクトで不要プロンプトが出る問題を修正- 権限ルールマッチングを広く修復(ワイルドカードがheredoc / 改行含み / 引数なしコマンドに当たらない、
sandbox.excludedCommandsが環境変数プレフィックスに負ける、"always allow"がネストCLIで広すぎる接頭辞を提案、denyルールが一部の形式に当たらない) - 「Always Allow」が以後マッチしないルールを保存していた問題を修正
バグ修正(hooks / plugin / marketplace)
- skill hooksがモデル起動時に1イベントで2回発火する問題を修正
- hooks複合バグ修正:
transcript_pathがresume / forkで誤ディレクトリ、agentpromptがsettings書き込み時にサイレント削除、PostToolUseのblock reasonが二重表示、async hooksがbashread -rのstdinを受け取れない、バリデーションエラーの例示自体が無効 - plugin複合バグ修正:Windows + OneDriveの
EEXIST、project-scope installがmarketplaceでuser-scope installを止める、CLAUDE_CODE_PLUGIN_CACHE_DIRがリテラル~ディレクトリを作る、marketplace専用フィールド入りplugin.jsonが読み込めない - marketplace clone失敗時の診断メッセージを改善(gitがstderrを出さないケースでも情報が残る)
バグ修正(入力・UI)
- voice modeの複合修正(入力遅延、push-to-talk解放後の誤"No speech detected"、送信後の古いtranscript再充填)
- Escapeがクエリキャンセル後に無反応になる問題を修正
- 背景タスク実行中のCtrl+C二連打で終了しない問題を修正
- plan modeの権限プロンプト入力で数字キーがメニュー選択に食われる問題を修正
- キュー済みメッセージで画像添付が表示されない / ↑で編集時に画像が失われる問題を修正
- 並列tool呼び出しでRead / WebFetch / Globの失敗が兄弟をキャンセルしていた挙動を修正(以後cascadeするのはBashエラーのみ)
バグ修正(その他)
- Readで
U+2028/U+2029を含むファイル受信時のDesktop / SDKクラッシュを修正 - ターミナルタイトルが
CLAUDE_CODE_DISABLE_TERMINAL_TITLEを無視して終了時にクリアされる問題を修正 - Bedrock APIエラーを含むセッションの再開時クラッシュを修正
- Edit / Bash / Grepの
expected boolean, received string間欠バリデーションエラーを修正 - 最初のメッセージに改行を含む会話からforkした際の複数行セッションタイトルを修正
- Bash data-URL出力からの画像が巨大化・切り詰めされる問題を修正
- team agentsがリーダーのモデルを継承しない問題を修正
- VS Code統合ターミナルのスクロール速度がネイティブと揃わない問題を修正
- VS CodeでShift+Enterが改行ではなく送信になっていた旧キーバインド環境の挙動を修正
- フィードバック調査が長時間セッションで頻繁に出る問題を修正
- digit keysがplan mode permission promptのテキスト入力で選択に取られる問題を修正
- sandbox permission周りの細かい修正(allowlistディレクトリへのredirectionで不要プロンプトが出る等)
51項目の並びから読み取れる開発の重心
51項目には3つの重心が見えます。
| 重心 | 該当する主な変更 | 示唆 |
|---|---|---|
| セッション整合性 | --continue + --compact、/clearと背景タスク、worktree隔離、backgrounded Ctrl+B | 長時間 / 複数文脈セッションが前提になっている |
| 権限 / サンドボックス | 抜け穴と誤プロンプトを同時修正、「Always Allow」の保存ルール修復 | 自動承認を広げる前段としての穴塞ぎ |
| SDK / hooks / plugin | query()キャッシュ不整合、hooksの多重発火、pluginのWindows / 環境変数対応 | エコシステム側の運用者が踏む地雷の集中除去 |
セッション整合性と権限の同時修正は、「長く走らせても壊れない」「自動で通しても安全」の2条件を、次の機能追加(より積極的な自動化)の前提として整えているように読めます。Agent toolのmodelパラメータ復活、bash auto-approvalの拡大と重ねると、自律度を上げる前の足場固めの色合いが強い回です。
直前のv2.1.71で/loopとcronスケジューリングが入った直後に、本版でセッション整合性・権限・SDKの修正を集中投入した形は、繰り返し実行を業務に常用させる前提条件を揃える動きと位置付けられます。
まとめ
- SDK
query()運用は即更新推奨: 入力トークン最大12分の1で金額に直接効く - plan / worktree / cron運用は推奨:
/plan引数化、ExitWorktree、CLAUDE_CODE_DISABLE_CRONで運用導線が整う - 権限ルール / hooks運用は推奨: マッチング修正後はルール挙動を再確認
- plugin / marketplace利用は推奨: 特にWindows + OneDrive環境
直前のv2.1.71とセットで取り込むと、繰り返し実行と長時間セッションの両軸で運用が安定します。SDKを使っている場合は更新後にquery()の入力トークン量が減ることを確認しておくと、キャッシュ修正の効きが見えます。更新はclaude updateで取得できます。
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