Claude Code v2.1.129 — パッケージマネージャの自動更新と、プロンプトキャッシュの修正
Claude Code v2.1.129は --plugin-urlによるプラグイン即時試用、Homebrew/WinGetの自動更新、Ctrl+Rの全プロジェクト検索復帰、prompt cache TTLの1時間が無音で5分にダウングレードされていたバグ修正を含む運用安定化リリースです。
このリリースで何ができるようになるか
Claude Code v2.1.129は、プラグインの試用フロー / パッケージマネージャ運用 / 端末同期出力の改善と、プロンプトキャッシュおよびOAuthリフレッシュ周りの不具合修正をまとめた版です。
--plugin-url <url>フラグでZIPプラグインアーカイブをURLから直接取得し、現在のセッション限定で利用できますCLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATE環境変数でHomebrew / WinGetのアップグレードコマンドをバックグラウンド実行し、再起動を促せます- Ctrl+Rの履歴ピッカーが全プロジェクト検索をデフォルトに戻し、Ctrl+Sで現在プロジェクトに絞り込めます
- 1時間プロンプトキャッシュのTTLが無音で5分にダウングレードされていた不具合と、スリープ復帰後に全セッションがログアウトしていたOAuthリフレッシュの競合状態が解消されました
直前版のv2.1.128が /mcp の可視性向上やparallel tool call修正など運用品質パッチに寄っていたのに対し、本版は配布フローとキャッシュ効率の根本修正に踏み込んでいます。
あなたの開発フローはどう変わるか
プラグイン試行が一回で終わる
これまでプラグインを試すには「ダウンロード → 展開 → --plugin-dir で指定」の3ステップが必要でしたが、--plugin-url でZIPアーカイブを直接指定すればワンライナーで試用できます。
claude --plugin-url https://example.com/my-plugin.zip現在セッション限定で読み込まれるため、チーム内で「この設定で試してほしい」と依頼するときも、配布URLを共有するだけで済みます。
端末で出力同期が効かない環境の救済
Emacs eat のように自動検出から漏れる端末でも、CLAUDE_CODE_FORCE_SYNC_OUTPUT=1 で同期出力を強制有効化できます。並列ツール実行時に出力がばらつく現象が起きていた環境では、本オプションで挙動が安定します。
パッケージ更新の自動化
Homebrew / WinGetでClaude Codeを入れている場合、CLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATE=1 を設定するとアップグレードコマンドがバックグラウンドで走り、完了時に再起動を促すプロンプトが出ます。手動で brew upgrade claude-code や winget upgrade claude-code を叩く手間が省けます。
この環境変数を含む各種設定の詳細は、Claude Code設定完全ガイドで扱っています。
Ctrl+Rのプロジェクト横断が復活
v2.1.124以前の挙動に戻り、Ctrl+Rはデフォルトで全プロジェクト・全セッションの履歴を検索する形に戻りました。現在プロジェクトに絞りたい場合はCtrl+Sを押します。複数リポジトリを並行して扱う場合や、過去のプロンプトパターンを別プロジェクトから引っ張ってきたい場面で従来の使い勝手が戻ります。
主な変更点
プラグイン・拡張機能
--plugin-url <url>フラグの追加: 現在セッション限定でZIPプラグインアーカイブをURLから取得・利用- プラグインマニフェスト:
themesとmonitorsは"experimental": { ... }配下での宣言が推奨に。トップレベル指定も動作はするもののclaude plugin validateで警告が出ます - skillOverrides設定の動作:
offでmodelと/双方から非表示、user-invocable-onlyでmodelからのみ非表示、name-onlyで説明を折りたたみ
パッケージ管理・自動更新
CLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATE環境変数: Homebrew / WinGetのアップグレードコマンドをバックグラウンド実行し、完了時に再起動を促します
端末・表示
CLAUDE_CODE_FORCE_SYNC_OUTPUT=1環境変数: 自動検出から漏れる端末(Emacseatなど)で同期出力を強制有効化- Ctrl+R履歴ピッカー: デフォルトで全プロジェクト・全セッション検索(v2.1.124以前の挙動に復帰)、Ctrl+Sで現在プロジェクト・セッションに絞り込み
- 第三者デプロイ環境: Bedrock / Vertex / Foundry /
ANTHROPIC_BASE_URLゲートウェイで、Anthropic第一者サービスを指すspinner tipsが表示されない挙動に
Gateway・モデル
- Gatewayの
/v1/modelsdiscovery:CLAUDE_CODE_ENABLE_GATEWAY_MODEL_DISCOVERY=1でopt-in化(v2.1.126 〜 v2.1.128では自動だった挙動を再度オプション化)
メトリクス・観測
claude_code.pull_request.countメトリクス: シェルコマンド経由だけでなくMCPツール経由で作成されたPR / MRもカウント対象に- Policy refusalエラー: API Request IDが含まれサポートデバッグが容易に
バグ修正・安定性
キャッシュ・認証
- 1時間プロンプトキャッシュのTTLが無音で5分にダウングレードされる不具合を修正
- スリープ復帰後のOAuthリフレッシュ競合により、実行中の全セッションがログアウトしていた問題を修正
- cache-miss警告:
/clearやcompaction後に/effort・/modelを変更すると無関係な警告が出ていた問題を修正
UI・操作
- API errors: 未認識の400ステータスコードで生JSONではなく基礎エラーメッセージを表示
/clearでターミナルタブのタイトルがリセットされない問題を修正/renameのセッションタイトルチップ: permissionなどのダイアログがアクティブな間に消える問題を修正- agent panel: subagent実行中にプロンプト下のagent panelが隠れる問題(v2.1.122で混入していたregression)を修正
- 外部エディタ連携(Ctrl+G): プロンプト上の会話履歴が白紙になる問題を修正
/contextでレンダリング済みASCII可視化グリッド(約1.6kトークン)が会話に混入する問題を修正
ナビゲーション・検索
/agentsライブラリリスト: 矢印キーナビゲーションでハイライトされたagentがビューポート外でも見える位置を維持/branchの成功メッセージ:/resume用の新ブランチsession IDが含まれていなかった問題を修正
表示・レンダリング
- bold headers: keycap / ZWJ / skin-tone絵文字使用時にフルスクリーンモードで末尾文字が消える問題を修正
- server管理設定ポリシー: OAuth認証情報に
user:inferenceスコープが欠けるエンタープライズ / チームユーザーに適用されない問題を修正
Permission・MCP・外部ツール
Bash(mkdir *)/Bash(touch *)などのallow rule: プロジェクト内パスで適用されない問題を修正deniedMcpServersパターン:*://スキームのワイルドカードが大文字と小文字の混在のホスト名にマッチしない問題を修正
その他
- 音声モード: 無害なWebSocket警告が
--debug時にエラーレベルで出る問題を修正 - VS Code:
/clearで会話コンテキストと表示済みtranscriptがクリアされない問題を修正
パッケージマネージャ自動更新は運用フローを何に変えるか
CLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATE の追加は、Homebrew / WinGetでClaude Codeを管理しているチームにとって、更新フローを「手動の2ステップ」から「環境変数1つで自動化」へ寄せられるようになる転換点です。
これまではClaude Code側でupdate available通知が出ても、brew upgrade claude-code を手動で叩いて、再起動するまでが利用者の作業でした。リリース頻度が高いClaude Codeでは、この手動ステップが地味に運用負荷になっていました。
| 従来フロー | 環境変数を設定した場合 |
|---|---|
| 1. Claude Code内でupdate available通知 | 1. アップグレードコマンドが自動実行 |
2. 手動で brew upgrade claude-code を実行 | 2. 完了時に再起動を促すプロンプト表示 |
| 3. Claude Codeを再起動 | 3. 確認してClaude Codeを再起動 |
CI / CDパイプラインや定期実行スクリプトで常に最新版を保ちたいケースや、チームで統一バージョンを維持したいケースでは、本オプションを有効化する価値が出やすい構図です。
プロンプトキャッシュTTLダウングレードが運用コストに与えていた潜在影響
修正された「1時間プロンプトキャッシュのTTLが無音で5分にダウングレード」されていた不具合は、ログにエラーが出ない種類のregressionなので、影響範囲が見えにくい一方でAPI課金には直接響く性質を持っていました。
プロンプトキャッシュはAPI課金の削減とレスポンス速度の確保のための機能で、1時間TTLを前提に長時間セッションや反復ワークフローを組んでいた場合、実際には5分でキャッシュが失効していたことになります。理論上は再生成が60分 ÷ 5分 = 12回まで増える計算で、特に重いcontextを持つセッションではAPIコストが想定値を大きく上回る形になっていた可能性があります。
| 想定運用 | 実際の挙動(不具合あり) | 修正後 |
|---|---|---|
| 1時間セッションで同じcontextを再利用 | 5分ごとに失効・再生成 | 1時間有効で再利用 |
| APIコスト基準値 | 最大で基準値の約12倍 | 基準値どおり |
| レスポンス速度: cache hit | 頻繁にcache miss | cache hit |
sub-agentを多段で運用しているケースや、大きなcontextを持つ長時間セッションでは、月次のAPI課金で差が見えるレベルだった可能性があります。v2.1.128のsub-agent prompt cache修正と合わせて、キャッシュ周りの効率が一段階整った版という位置付けです。
影響範囲と利用形態別の対応
| 利用形態 | 本版での効き方 | 判定 |
|---|---|---|
| プロンプトキャッシュ1時間TTLを前提とした長時間セッション | TTLダウングレード修正でAPIコストが想定値に戻る | 明確な恩恵あり |
| OAuth環境でスリープ / 復帰を繰り返す運用 | wake-from-sleep race修正で、復帰時に全セッションがログアウトする事象が解消 | 明確な恩恵あり |
| プラグインの試用・配布が頻繁 | --plugin-url でワンライナー化 | 明確な恩恵あり |
| Homebrew / WinGetで管理 | 自動更新のopt-in選択肢が追加 | 条件次第(CLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATE=1 を設定するかで分かれる) |
| Ctrl+Rを多用、複数プロジェクト横断で履歴検索したい | デフォルト挙動がv2.1.124以前に復帰 | 条件次第(従来挙動に戻したかったかで分かれる) |
Emacs eat などで出力同期が崩れていた | 強制有効化オプション追加 | 条件次第(CLAUDE_CODE_FORCE_SYNC_OUTPUT=1 の設定が必要) |
Bash(mkdir *) / Bash(touch *) のallow ruleを利用 | プロジェクト内パスで効くようになる | 条件次第 |
deniedMcpServers を *:// スキームで設定 | 大文字と小文字の混在ホスト名にもマッチ | 条件次第 |
| 上記のいずれにも該当しない | 既存の挙動に変化なし | ほぼ影響なし |
まとめ
- プロンプトキャッシュTTLの不具合とOAuthリフレッシュの競合修正により、長時間セッションやスリープ復帰を含む運用での安定性が向上しました
--plugin-urlの追加で、プラグインの試用・社内共有のステップがワンライナーで完結するようになりましたCLAUDE_CODE_PACKAGE_MANAGER_AUTO_UPDATEにより、Homebrew / WinGetユーザーは以降の更新を環境変数1つで自動化できます- Ctrl+Rの全プロジェクト検索が既定に戻り、複数リポジトリ横断で履歴を引き出す使い方が再びしやすくなりました
- Emacs
eatなどの端末で出力同期が崩れていた環境では、CLAUDE_CODE_FORCE_SYNC_OUTPUT=1で挙動を矯正できるようになりました
直前版はv2.1.128です。本版で運用安定性とフロー改善が一段進んでおり、更新は claude update で取得できます。
関連する記事
Claude Code をもっと見る →Claude Code v2.1.128 — MCP接続状態の可視化と、ツール並列実行で兄弟処理が巻き込まれない修正
Claude Code v2.1.123 — EXPERIMENTAL_BETAS=1下のOAuth 401リトライループ修正
Claude Code v2.1.86 — APIリクエストヘッダ追加とJujutsu / Sapling対応
Claude Code v2.1.42 — 起動の高速化と、プロンプトキャッシュの構造的な底上げ
Claude Code v2.1.41 — claude auth CLIとWindows ARM64対応、企業向けエラー改善の22項目
Claude Code v2.1.110 — /tuiと/focusの分離、モバイルPush通知の追加
Claude Code v2.1.108 — Prompt Cacheの1時間TTL対応とRecap機能の追加
Claude Code v2.1.139 — 複数セッションを束ねるエージェント一覧と、目標達成まで走り続ける /goalコマンドの追加