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Claude Code v2.1.94 — Bedrock(Mantle経由)対応と、effort既定値がhighに

Claude Code v2.1.94 — Bedrock(Mantle経由)対応と、effort既定値がhighに

Claude Code v2.1.94はAmazon Bedrock(Mantle経由)の対応と、API key / Bedrock / Vertex / Foundry / Team / Enterpriseのeffort既定値をmediumからhighへ変更した中規模リリースです。挙動変化と費用影響の整理とPluginまわりの整地を含みます。

読了目安 約8

このリリースで何ができるようになるか

Claude Code v2.1.94は、企業利用者の挙動とインフラ選択肢を同時に動かす中規模リリースです。読者目線では次の3点が直接効きます。

  • Amazon Bedrock(Mantle経由)に対応: CLAUDE_CODE_USE_MANTLE=1で有効化、Mantle基盤のBedrockへトラフィックを流せる
  • effort既定値がmediumからhighに変更: API key / Bedrock / Vertex / Foundry / Team / Enterpriseユーザーが対象、何も設定しなければ思慮深く・トークン消費も多い既定で動き始める
  • Plugin Skill / Hook / CLAUDE_PLUGIN_ROOT周りの取りこぼしがまとめて修正(Skill名の安定化、frontmatter Hookの認識、${CLAUDE_PLUGIN_ROOT}の解決先など)

加えて、Slack MCPのチャネル表示の簡略化、UserPromptSubmitフックでセッションタイトルを設定可能に、--resumeがworktree跨ぎで直接再開できるようになるなどの改善が入っています。

あなたの開発フローはどう変わるか

対象プラン(API key / Bedrock / Vertex / Foundry / Team / Enterprise)で日常的に使う開発者

effort既定値の引き上げが行動変容を迫る変更です。何も設定していなければ、本版以降は自動的にhighで動き始めます。effortは「1回の応答でどれだけ思考・探索に予算を割くか」を指示するスイッチで、/effortコマンドでセッション内からいつでも切り替えられます。

Claude Codeセッション内
/effort medium   # 従来の既定に戻したい場合
/effort high     # v2.1.94以降の新しい既定
/effort          # 現在のeffortを確認

effortを1段上げると、同じ依頼でも探索するコンテキスト量・思考ステップが増え、トークン消費が増加し応答もわずかに遅くなる傾向があります。対象プランは従量課金または席数連動のクォータで運用されることが多いため、既定値変更後の最初の1〜2週間は請求額とセッション長の推移を観測しておくと、運用上の驚きを減らせます。medium以下が必要な定型作業が多いチームは、プロジェクトのCLAUDE.md/effort mediumを最初に流す運用や、メンバー周知を改めて仕込むのが穏当です。

Mantle経由でClaudeを使いたい企業

CLAUDE_CODE_USE_MANTLE=1を設定すると、Claude CodeをMantle基盤のAmazon Bedrock経由で利用できます。既存のCLAUDE_CODE_USE_BEDROCKと並ぶ選択肢で、Mantle配下の推論基盤にトラフィックを流したい環境向けです。社内ポリシー都合でMantleに寄せたい場合の選択肢が増えます。

.zshrc / .bashrc
export CLAUDE_CODE_USE_MANTLE=1

プラグインを開発・配布する人

Plugin Skill周りの整地が複数入っています。

  • "skills": ["./"]形式で宣言されたPlugin Skillの呼び出し名が、ディレクトリbasenameではなく**Skillのfrontmatterのname**を使うように。marketplace / ローカル / gitの各インストール方法で呼び出し名が揺れていた問題が収まり、Skill側で名前を一元管理できます
  • Plugin SkillのYAML frontmatterに書いたHookが無言で無視されていた問題を修正
  • Plugin HookがCLAUDE_PLUGIN_ROOT未設定時に「No such file or directory」で落ちる問題を修正
  • local-marketplaceプラグインで${CLAUDE_PLUGIN_ROOT}マーケットプレイスのソースディレクトリに解決されてしまう不具合を修正(正しくインストール済みのキャッシュ側に解決)
  • Plugin output stylesのfrontmatterにkeep-coding-instructionsフィールドが解釈されるようになり、カスタムoutput styleを当ててもClaude Codeが持つコーディング系の標準指示を温存できる

長く残っていたPlugin周りの取りこぼしがまとめて塞がっており、プラグイン作者にとっては更新価値が高い世代です。

worktreeを使うチーム

claude --resumeが、同一リポジトリ内の別worktreeに属するセッションもそのまま再開できるようになりました。従来は「対象worktreeへcdしてください」というメッセージが出るだけで、worktreeを多用するユーザーには地味に手間でした。これが一手減ります。

Slack MCPを使うチーム

Slack MCPの送信ツール呼び出し時に、トランスクリプトへ出るヘッダがSlacked #channelというコンパクト表記に改まり、チャネル名がクリック可能なリンクになりました。MCPログのスキャン性が上がります。

主な変更点

Amazon Bedrock(Mantle経由)対応

CLAUDE_CODE_USE_MANTLE=1を設定するとMantle基盤のBedrock経由で利用できます。設定の粒度は他のプロバイダ切替(Vertex / Foundry等)と同じく環境変数1本です。

effort既定値がmediumからhighへ

API key / Bedrock / Vertex / Foundry / Team / Enterpriseの各利用形態で、効率の初期値がmediumからhighに引き上げられました。/effortでセッション内からいつでも切り替えられます。Proなど対象外の利用形態は従来どおりの既定です。

Plugin Skill呼び出し名がfrontmatter名で安定化

"skills": ["./"]形式で宣言されたPlugin Skillの呼び出し名が、ディレクトリbasenameではなくfrontmatterのnameを使うようになりました。インストール方法による名前揺れが収まります。

UserPromptSubmitフックでセッションタイトルを設定可能に

UserPromptSubmitHookの返却にhookSpecificOutput.sessionTitleが増え、Hookからそのセッションのタイトルを動的に設定できます。プロジェクトごとの命名規則を仕込みたいチーム運用に向きます。

--resumeのworktree跨ぎ改善

同一リポジトリ内の別worktreeに属するセッションもそのまま再開できます。

Slack MCP送信ヘッダの簡略化

Slacked #channel形式のコンパクト表記、チャネル名がクリック可能リンクに。

修正ハイライト

運用が止まる系の修正

  • 429 Retry-Afterが長い場合にエージェントが無言で待ち続け、止まって見えていた問題を修正(即時にエラーを表面化)
  • macOSでlogin keychainがロック / パスワード不整合のとき、Consoleログインが「Not logged in」で静かに失敗していた挙動を修正、claude doctorで原因を示唆
  • Plugin HookがCLAUDE_PLUGIN_ROOT未設定時に「No such file or directory」で落ちる問題を修正
  • local-marketplaceプラグインで${CLAUDE_PLUGIN_ROOT}がマーケットプレイスのソースディレクトリに解決されてしまう不具合を修正
  • Plugin SkillのYAML frontmatterに書いたHookが無言で無視されていた問題を修正

UI / ターミナル描画の修正

  • 長時間セッションでスクロールバックに同じdiffが繰り返し出る / 白紙ページが挟まる症状を修正
  • 複数行プロンプトのトランスクリプト表示で、折り返し行がカレット下にインデントされていた表示を修正
  • 検索入力でShift+Spaceが「space」という文字列として入力される問題を修正
  • xterm.js系ターミナル(VS Code / Hyper / Tabby)のtmux上で、ハイパーリンクが2つタブを開いてしまう挙動を修正
  • alt-screen描画で、高さ変化時にゴースト行が累積するバグを修正
  • FORCE_HYPERLINK環境変数がsettings.jsonenv経由だと効いていなかった問題を修正
  • ダイアログのタブ選択時にネイティブ端末のカーソルが追従せず、スクリーンリーダーや拡大鏡がタブ移動を追えないアクセシビリティ面の問題を修正

SDK / プロバイダ系の修正

  • BedrockでSonnet 3.5 v2を呼ぶ際、us.推論プロファイルIDを使うよう修正
  • SDK / printモードでストリーム中断時に部分応答が会話履歴に残らない不具合を修正
  • stream-json入出力で、チャンク境界がUTF-8シーケンスを跨ぐとCJKなどの多バイト文字がU+FFFDに化ける問題を修正

VS Code拡張

  • セッション開始時のcold-openのサブプロセス処理を軽量化
  • ドロップダウンで、入力中や矢印キー操作中にマウスがリスト上に乗っていると選択行がずれる挙動を修正
  • settings.jsonのパースに失敗したときに警告バナーを表示し、「権限ルールが適用されていない」状態をユーザーに知らせるように

effort既定値high化が運用コストに与える影響

本版で最も行動変容を迫る変更が、effort既定値の引き上げです。単なるUI変更とは違い、課金カーブとレスポンスの方向感を同時に動かす変更です。

effort想定される使いどころ
low定型的な置換、コミットメッセージ作成など軽い編集
medium一般的なバグ修正・小さな機能追加・コードリーディング
high設計判断を含む実装、複雑なリファクタ、大量コンテキストの読解

既定がhighになったということは、「平均的な用途を重めに寄せ、軽い用途は明示的にlow / mediumへ落とす」という運用への移行を求められているとも読めます。直前のv2.1.92/costのキャッシュ内訳が見えるようになった文脈と組み合わせると、本版の既定変更は「コスト可視性を確保したうえで、思慮量の既定を引き上げる」という二段構えに見えます。

v2.1.105(EnterWorktree拡張 / PreCompact Hook / Plugin monitors)まで目を通しておくと、この時期のClaude Codeが「プラグイン基盤の整地」と「企業利用でのデフォルト思慮レベルの引き上げ」の両輪で動いていたことが見えやすくなります。

まとめ

  • 対象プラン利用者は推奨(挙動変化に注意): effort既定がhighに変わる、必要なら/effort mediumで従来挙動に戻す
  • Mantle経由のBedrock利用は即更新推奨: 新規サポートが入った
  • プラグイン作者は推奨: 長く残っていたHook / Skill周りの取りこぼしがまとめて塞がる更新世代
  • VS Code拡張ユーザーは推奨: cold-open高速化とドロップダウン修正の体感が大きい
  • Pro / 個人プランは任意: effort既定変更は対象外、UI / Plugin修正の恩恵のみ

対象プランで何も設定しないまま更新すると応答の方向感とトークン消費がわずかに変わるため、更新前後で/effortを意識的に切り替える運用に慣れておくと扱いやすくなります。Mantle対応は選択肢として追加されただけのため、通常のBedrock利用には影響しません。

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